ペルー旅 その2 ハチドリを追って。
Traveling in Peru Part-2, looking for Hummingbirds.

今回の旅は3度目のペルー、そして昨年に続き、ペルー北部ハチドリを訪ねる2度目の旅です。
2016年4月6日、成田発14時25分。アエロメヒコ航空で一路メキシコシティーへ。12時間50分の旅。ここでは乗り継ぎ時間が2時間なのに,まず入国審査、次に荷物を受け取って,また預け入れ,さらに乗り継ぎ便はアビアンカ航空だったので電車に乗って違うターミナルに行って,三度も人に場所を聞いてやっとチェックイン。搭乗口につくとちょうど搭乗開始,やれやれでした。
ここからリマまでは5時間50分。今回はどの便も遅れはなく順調にリマ時間で夜9時前着。空港ホテルに一泊して翌朝タラポトへ。タラポトでは迎えに来ていたドライバーのフェルナンドとも無事に会え,町で買い物をして、バケツも二つ買って、今回の旅の始めの逗留地の Fundo Alto Nivaへ。
さて驚いたことに、タラポトからフンドヘ行く道はひどい土砂崩れであちこちで一方通行。待っている車を相手に飲み物や果物を売る人がたくさん集まっていましたこんな山奥なのにいったいどこから来るのか。。いいお天気で暑かったので、きれいなビニール袋に入れられたカットフルーツが良く売れていました。私達もヤシの実のジュース(ヤシの実の上の方を切ってストローを差し込んだ物)を買って飲みましたが結構冷えていておいしかったです。進むにつれて、山肌が見る影も無いほど崩れ落ちているところが何カ所も見えて来て,大木が折り重なって土砂と一緒に流され、沢には倒木流木が山になっていました。
それでもFundoには5時前に到着。小屋をまかされているKennyとWilmerが暖かく迎えてくれました。
彼らに土砂崩れのことを聞いたら,今年は雨が多く地盤が緩んでいたところに、前の週に大雨が降って一気に崩れたそうです。おかげで幹線道路は3日間通行止めだったとか。
4/7~18 Fundo Alto Nieva 滞在 標高1900m

この小さな橋を渡って左に曲がってFundoの小屋まで上がって行きます。

懐かしい山小屋。左が私達の小屋です。一面の緑の中にひっそりとたっています。

私たちの小屋のさらに奥には別の小屋が3つあって,写真で一番左は隣の小屋。次がキッチン。緑色のネットがかかっているのが食堂。余りよく見えないけど最後はスタッフの寝泊まりしているところです。見渡す限りの緑の中に,本当にひっそりと5つの小屋があります。
4/8 Bosque arena blanca
8日 は早速,標高約1000mの, みどりの水と言う意味のAguas VerdesにあるBosque arena blancaへ。ここはペルー北部1、2位を争うハチドリパラダイスで、珍しいハチドリが惜しげもなくやって来ます。ここで見たハチドリたちは後でまとめて紹介します。
4/9, 4/10 Fudo Alto Nieva
さてペルーはちょうど選挙の時期で,4月9.10日はフェルナンドが選挙で自分の町に帰るのでお休み。車がないので私達はフンドでのんびりはちどりを見て過ごしました。昨年来た時よりはちどりが活発で、おどろくほどいろいろなポーズを取ってくれました。

ブルーの長い尾が美しいLong-tailed Sylphこんない尾羽を広げて見せてくれるのは珍しいです。

翻るたびに尾羽の白が美しいCollared Inca

夕日に輝くBooted Racket-tail.

割とあちこちにいるViolet-Fronted Brilliant。とてもきれいな色をしているけど、気が強く良くほかのはちどりを追い回している。

今年フンドに始めて登場したRufous-vented Whitechip

Amesyst Throated Sunangel
4/11 アンデス岩鳥を見に行く。
11日は、いつもガイドをしてくれるKennyは選挙で3日ほど里帰り中なので,代わりにWilmerがアンデス岩鳥を見に連れて行ってくれました。朝4時起き。4時半朝食。5時発。6時前にポイントの入り口に到着。
ここの土地の持ち主はゲバラさん。御年75才だそうですが,その元気なこと。大きな山刀で邪魔な枝を切り払い,私達のために、その山刀で急な斜面に道を作りながら実に軽やかに登って行きました。
想像はしていたけどものすごい山道,と言うより道などないのでひたすら崖を登ってたどり着くと,高い木のあちこちに独特な鳴き声のアンデス岩鳥がいました,いました。本当に良くこんな不思議な姿の鳥が自然の中にいるかと思うほどです。

アンデス岩鳥のオスです。かの有名なCock of the rockです。

こちらはメス。この写真は道路脇の木にドライバーのFernandoが偶然見つけてくれました。

道案内ををしてくれたゲバラさん。
その後ゲバラさんが岩鳥の巣があるというところに連れて行ってくれました。森の奥にひっそりとある鍾乳洞で,その上の崖に巣があり、夕方帰って来て寝て、朝出て行くのだそうです。

あの道をまた上がるのかとも思いましたが、どうしてももう一度見たかったので、夕方また見に行きました。大きさは鳩より一回り大きいでしょうか。高い木の上の方を何羽も飛んで行く姿は本当に圧巻でした。
里帰りしていたKennyもこの日にはFundoに帰って来ました。いつも里帰りするとお母さんがいろいろごちそうを作ってくれるそうで、今回はお土産にFuaneというペルー北部のちまきを持たしてくれて、私たちもごちそうになりました。鶏肉をお米とヤムイモで包んで葉っぱでくるんで蒸し上げたものでとてもおいしかったです。

フアネ。あっさりしておいしかったです。
ペルー旅 その2 ハチドリを追って。
Traveling in Peru Part-2, looking for Hummingbirds.
4/12 Venceremos
4/12 この日は標高約1500mのVenceremosへ。ここはいろいろなハーミット,ラケットテール、シルフなどがいるですが、この日はあまり誰も来なかったので午後にはフンドに戻って鳥見。
4/13,14, Bosque arena blanca
4/13は新しくオープンしたばかりのジャンテリアに行く予定でしたが朝からひどい雨。予定を変更して、アグアスベルデスのBosque arena blancaへ。ここは標高は少し低くフンドほど雨が多くなく,雨が降るとここに来るといった具合で,この日も次の日もと、実にFundo滞在中4回も来てしまいました。ここのオーナーのNorbil は私達のことを良く覚えていてくれて,ジューサーを家から運んで来て(2Km以上は離れているでしょうか,もちろん徒歩です。)発電機で電気を起こし,100%フレッシュアップルジュースをごちそうしてくれました。実においしかったです。ここで見たハチドリはなんと17種類。一カ所で見れた数としては最高です。ここで見たはちどりたちを少し紹介。

しっぽがフォークみたいな格好をしているので,Fork-tailed Woodnymph.

手前がGreen-fronted Lancebill. 後ろが今回初見の Saphire-Spangled Emerald

Blue-fronted Lancebill. くちばしがまっすぐ伸びているのが特徴のLancebill,. 丸い頭と目が愛らしい。

Green hermit くちばしが弓なりなのと尾羽のきれいなすそ模様がハーミットの特徴です。

こちらはRedish Hermit. サイズはずっと小さいです。

こちらはWirecrested Thorntail. 頭の針のような飾りと細い長いしっぽが特徴です。

こちらはのどと頭の鮮やかな色が特徴のLongbilled Starthroat.

ここのオーナーのNorbil の家族。
4/15 Llanteria
4/15もものすごい雨。鳥見はとても出来ないし,9時に車を予約してあったので、雨が少し小やみになったときを見計らって、1kmほど先のフンド入り口の幹線道路にでて、車で20分ほどの先のオーレットロッジにインターネットを使いに行きました。驚いたことに、道々,崖という崖はいたるところから水が吹き出し,川は濁流が渦巻いていました。途中道が流されているのではと心配しましたが、ロッジにつく頃は雨も小やみになっていました。前日夕方来た時にはロッジはしまっていたのでちょっと心配でしたが,昨年ここに泊まった時にガイドをしてくれたロベルトがいてネットを使わせてくれました。
昼前にフンドに戻り,午後は雨で先延ばしになっていたジャンテリアに。晴れ間がちょっと見えたかと思うと大雨、小雨。せっかく来たけど雨であまりいい写真は撮れませんでした。
フェルナンドの車は15日までの約束なので,この後、彼はタラポトに帰りました。タラポトまで約5時間。着くのはきっと真夜中でしょう。
車もないので16,17はフンドでのんびり。と言っても本当に良く雨が降りました。夜中はものすごい豪雨,昼もほんのわずか晴れ間が見えたと思えばまたあっという間に土砂降り。日が出ると急に暑くなり,降ると寒く,それこそめまぐるしくフリースを3枚、4枚来たり脱いだり。
シャワーは,ガス湯沸かし器を大きくしたそうですがやはりとても日本人に取ってのシャワーの温度ではなかったので,買って行ったバケツにお湯をもらい,もう一つのバケツで薄めながら使いました。二人とも気持ちよく毎日お湯を運んでくれました。

暇だからと言う訳でもないけど,いつもお世話になっているし、お寿司を食べたことがないというので巻き寿司を作りました。
ここには今バンガローは2つですが,あと二つ建て、もう少し大きなグループが来ても泊まれる様にしたいとか。だだっ広い食堂だったところは一画を区切って新しい部屋を作っていました。かんなとのこぎりでコツコツとドアから窓からすべて手作り。幹線道路かは小屋にたどり着くまでの道も昨年来た時よりすっと整備されていて,機械も入らないだろうしどうやったのか聞いたらすべて人力。つるはしで岩を砕き,土を袋に入れて運び出し,一か月かかったそうです。新しい部屋のための重い木材も,ベッドもマットレスも皆肩に担いで2人で運んだそうです。
ちなみに,ここに来る道々,見晴らしの良いカーブで人が何人も路肩に座っているのを見かけましたが,実は携帯電話をかけているのだそうです。見晴らしの良いところで電波が届くところがあるので,Kennyたちも必要があると2kmくらい先の見晴し台に行って電話をかけるそうです。

フンドでは朝は食卓にきれいな瓶に入ったミルクとコーヒーエキスと蜂蜜が出ます。ペルーでは、挽いたコーヒー豆と同量のお湯でコーヒーをいれて濃厚エキスを作り、これにお湯を入れて,たっぷりのコンデンスミルクと砂糖をいれて飲むのが普通な様です。

本当に良くしてくれたフンドの二人。後ろの棒の上に乗っているのがここの電力のすべてを支えているソーラーパネルです。
4/18 Fundo Huemboへ
名残惜しいけどこの日は次の目的地のウエンボに移動。ここは、長い尾羽の先にハート形の羽が着いている,MarverousSpaturatailのいるところです。

県線道路までの1kmの道のりを新しいドライバーのデニーと,フンドのケニーとウィルメルが私たちの重い荷物を肩に乗せて運んでくれました。
ペルー旅 その2 ハチドリを追って。
Traveling in Peru Part-2, looking for Hummingbirds.
4/18~24, Hembo Part-1 ウエンボ滞在その1です。今回ウエンボは、間にチャチャポヤス遺跡巡りツアーを挟んで6日づつ前後2回に分けて泊まることにしました。
ウエンボに着くとサントスとその家族は以前と変わらず暖かく迎えてくれました。
でも何やら工事の人がたくさん入っていました。サントスに聞くと、2方向ガラス張りの展望食堂を作り,キッチンも増築、部屋数も二つ増やして12、3人の大きなグループを受け入れる様にしたいようでした。気持ちは分かるけどそんなにお客さんくるのでしょうか??? ロッジは幹線道路から急斜面を降りたところにあるので、工事用の資材は肩に乗せて担ぎ,砂や土などは一輪車で急な斜面を運んでいました。穴を掘るのも,セメントを混ぜるのも流し込むのもすべて人力でした。
さて荷物得多くと早速フフォーダーに行きました。

尾長ラケットテイルです。

尾長ラケットテイル。接近遭遇しているのは,Whitebellied Hummingbird.です。
しばらくするとサントスがやって来て、何と私たちの部屋のすぐ横の花々が花盛りでスパチュラテルが来る、というので行ってみると,本当に来ました。ロメロと呼ばれる小さい筒状のオレンジの花咲くのブッシュに、この日だけで何とほかにも3種新しいハチドリの見ることが出来ました。でもこの日は尾長ラケットはちどりは薮の奥に隠れていて写真は殆ど撮れませんでした。ほかの子たちの写真です。

小さいウッドスターの中でも特に小さいLittel Woodstar出そうだけど,もしかしてWhitebellied Woodstarでは??。

今回始めて見るBlacktailed Trainbearerです。しっぽの黒い縞がきれいです。

これもBlacktailed Trainbearerです。どうしてこんな名前なのかよくわかりません。

Whitebellird Hummingbird. 小さくてきれいなのに結構縄張り意識が強く,高いところに陣取ってほかのはちどりが来ると追い払ってしまいます。

Whitebellird Hummingbird。この一帯の花はすべてこの子の物で、花から花へ優雅に舞っていろいろな花に現れます。
ウエンボ滞在中は殆どこの花のブッシュかフィーダーで過ごしました。朝は5時半に起き、近くのレキと呼ばれる特別な場所に行きました。ここはスパチュラテルのオスが、メスのためにダンスをするところで、この踊りを見たくて再びペルーを訪ねることを決めたのです。でも実はなかなかその場面には行き当たりません。

朝のウエンボからの展望。東側です。この場所に展望台を作るとかでもう土台の石組みは出来上がって今した。写真中央の下の方の草のないところが展望台の土台です。

朝のウエンボ。奥が私たちの泊まっている部屋です。

南側を見上げると山の稜線にユーカリの木が何本かあるのが見えます。ここは南半球ですから日は北から射すのです。この木は遠くからよく見え,あの下がウエンボだと知る目安になります。

これは幹線道路側、北側を見上げたところ。木に埋もれて見えないけれど,中腹当たりを道路が通っています。
4/22. Meet with Carlos, Kenny and Wilmer
いつもの様にフィーダーで暗くなるまで写真を撮って,部屋でゴロゴロしているとドアをたたく音がしました。なんだろうとドアを開けると何とフンドのWilmer が立っていました。Carlos とKennyとで、Huemboにフクロウを見に来たのだそうです。カルロスからは,彼の著作のリマ周辺の自然を紹介した写真集と,フンドのTシャツもいただいてしまいました。ケニーは,お母さんが作ってくれたFuane とUmitaと言うこの地方の特産品のちまきを持って来てくれました。Fuaneは以前Fundoでもいただいたのですが, Umitaは生のトウモロコシをつぶして中にチーズを入れトウモロコシのさやでくるんで蒸したもの。私たちがとても興味を示したので,Pomacochaにすんでいるお母さんにわざわざ頼んで作ってもらい持って来てくれました。本当に心温まる人たちです。皆でおいしくいただきました。

左から,Wilmer. Kenny, Midori Carlos です。

夕暮れ時のウエンボからの西の展望です。

夜は一面の星空。天の川がきれいでした。

南の空です。
ペルー旅 その2 ハチドリを追って。
Traveling in Peru Part-2, looking for Hummingbirds.
4/23 San Lorenzo (2300m)
さて,この近くにはほかにもいくつかスパチュラテルを見られるところがあるというのですが、歩いて行けるほどの距離ではありません。でもウエンボには工事が入っているため,サントスはその監督をしないと行けないので,工事がお休みになる土、日しか、出かけられません。
そして土曜日,サンロレンソという鳥見で有名なところに連れて行ってくれました。朝5時半に起き,6時15分出発。サントスのモトカーで颯爽と出かけました。娘のジェニーが具合が悪いとのことで病院に行くので,途中までで一緒に乗って行きました。

サントスと彼のモトカー。サソリは彼の星座だそうです。
サンロレンソはアンティピッタが見られることで有名なところだそうですが,私たちにはスパチュラテル。ここにはスパチュラテルが来るホクシャがあるそうです。

朝日の中, 前日の雨でドロドロの道を登って行く途中、振り返るとサンロレンソの村が見えました。

遠くの山並みの下の方がウエンボだとサントスが教えてくれました。

右奥の白っぽい山が,稜線にユーカリの木のあるウエンボの裏山です。
やがて何種類かの木立になる花とホクシャが絡まって大きなブッシュになっているところに来ると,この木だと教えてくれました。カメラをセットする間もなく来ました来ました。

ホクシャの花に来たスパチュラテルです。

これもスパチュラテルです。
ここではスパチュラテルのほか4種、見ることが出来ました。花とはちどりの写真もたくさん撮れて大満足でした。

これは Violet throated Starfrontlet だそうです。初見です。頭に花粉とつけているハチドリを良く見ますが,こうやって着くのだと納得です。

これも Violet throated Starfrontlet 尾羽のがらがとてもきれいです。

これはSpeckled Hummingbird 小さくてかわいいのですが割といろいろなところで見られます。

これはEmerald-bellied puffleg.
帰りに鱒の養殖所に寄って晩ご飯のためにマスを買って帰りました。養殖所のご主人がアミを持っていけすに行き網ですくってその場でフライ用煮物用と捌いてくれます。その日の晩ご飯は鱒のトマト煮。とてもおいしかったです。

すくうった鱒の中から大きくておいしそうなのを選んでくれました。

この日の夕食です。とてもおいしかったです。
ペルー旅 その2 ハチドリを追って。
Traveling in Peru Part-2, looking for Hummingbirds.

4/24~26 Chachapoyas Visiting Gokuta Water fall, Kuerap Ruins and sarcophagus of Karajia
チャチャポヤスツアー
さて,この辺りで今回の旅の行き先を地図で紹介しましょう。
ペルーの首都リマから北に行くとタラポトがあり、そこから車で,フンド、ウエンボと進み,ウエンボからチャチャポヤスツアーに出ました。

チャチャポヤ近郊を詳しく見たのがこの地図。南北を通る主要道路から外れると,もちろん未舗装、クネクネ曲がりくねった細い山道。ちょっと怖いですがその分景色は抜群です。

チャチャポヤスのプライベートツアーは、日本からネットでチャチャポヤスの旅行社に頼んでおきました。さすがに遺跡のガイドをスペイン語で聞いてもあまり意味がないと思ったのでガイドは英語です。
4/24 visiting Gocta water fall ゴクタの滝を訪ねる。
4月24日、朝8時にウエンボまで迎えの車が来ました。まずゴクタの滝へ。ゴクタの滝はちょっと前まで世界で2番目に長い滝だったのですが,中国で新しい滝が登録されて今では世界で4番目だそうです。
ウエンボから約1時間。滝の入り口にあるCocachinbaという村に行き,そこから滝までは山道を5.5km,徒歩で2時間半。最初の3kmまでは馬で行けるとのこと。かなり長い道なので年配者や子供は馬を使うことをお勧めします、と言うことだったので馬で行くことに。

馬は往復で40ソル、約1600円です。

この日は日曜日で観光客もたくさんいました。元気なペルー人の一行です。
始めはなだらかな道をとぼとぼ滝が見えたり山が見えたりで良かったのですが………。

遠くに滝の全容が見えて来ました。

………下りが増えてくるとこれが思ったより怖くて,揺れるたびに馬から放り出されそう。ガイドのフェルナンドが,見かねて,下りは体を後ろに反らし,鞍の後ろの帯をつかむ様にすれば大丈夫だと教えてくれました。少しはましになったけど,急な下りなど正直降りて歩きたいと何度思ったことか。なんとか落ちずに馬の終点に付き降りた時には,ずっと力を入れっぱなしだったので足が震えてうまく歩けませんでした。
さて馬で行けるのは始めの3km。道が急になるその先2.5kmは実は歩かなくては行けません。でも馬は恐かったので馬を下りてほっとしました。道は良く整備されていて、ときどき滝をみながらきれいな森の中をのんびり歩くのは実に快適でした。

途中サトウキビを絞っているところに出ました。サトウキビを差し込み,馬で圧縮機を回して絞ります。砂糖汁は白っぽいタンクに絞り出され、後で煮詰めて砂糖にします。馬はこの国では通勤や畑仕事いろいろ役に立っています。

ゴクタ滝,全容。この当たりを過ぎると滝に近くなりすぎるので,一段目の滝が見えなくなります。
さて馬を下りて歩き始めた頃にお天気がだんだん怪しくなり、やがてぽつぽつ。そしてあっと今にざんざんぶりの大雨。深い森の中とはいえこれだけ降ると木々も全く傘になりません。道もあちこちで川になり,滑らない様に歩くのが大変。

これは2段目の滝だけです。せっかく来たのだから傘でカメラをカバーしてなんとか撮りました。
日曜日だったので観光客は結構多かったのですが皆簡単な雨具しか持ってなくてずぶぬれ。若者たちはヤケになってか,狂気してか雨の中を奇声を発して走って行きました。私たちは屋根の半分ぐらいある休憩場で休んでみたけど一向に小やみになる気配もないので,あきらめて先に行くことにしました。雨の中を歩くこと,約1時間40分,とうとう滝壺の前に出ました。この間あまりに雨がひどかったので写真も撮れませんでした。

若者は滝壺で泳いだり,はしゃいで、雨も滝の水しぶきも物ともせず写真を撮ったりしていました。

私もまねをして岩の上に乗って写真を撮りたかったのですが,強風に煽られて,写真を撮ってもらえる前にあえ無く飛ばされ,落ちてしまいました。もう傘をさす気にもならないほどずぶぬれです。

こんなひどい天気の中を一緒に歩くと何となく親近感がわくもの。出発の時に一緒だった人たちです。リマから来たと言っていました。

雨で増水した川には濁流が渦巻いていました。崖の滝も水量が増し,迫力満点。おまけに行きにはなかった滝もいくつか出現していました。

やっと雨も小やみに。

長い坂道を上り,馬に乗ってやっと出発点の村にたどり着いた頃に雨がやみました。

Cocachinba村と滝の遠望。

村ヘ行く途中の風景。
この後は一路チャチャポヤスの町へ。この地域の首都で,標高2300m,高い丘の頂上にあり静かできれいな町でした。ガイドのフェルナンドは殆ど犯罪のない町だと行っていました。比較的治安の良いペルー北部でも特に良い町だそうです。

確かに夕方などに出かけても、家族連れや子供たちだけでもぶらぶらする姿をたくさん見ました。

おまわりさんはかなり見ましたが,皆あまりぴりぴりした感じはしなかったです。

土産物屋さんです。

ここが私達の泊まったホテル。サルカと読むようです。古い建物ですが,とても趣きがあっていいところでした。スタッフも感じがいいし、ネットも使えたし,電気も点くし,シャワーのお湯もたっぷり。人心地が着きました。

パティオといのでしょうか。奥がレストランです。もっとも朝しかやってなかったですが。

ここが朝食をとるときの私たちの席。たっぷりのフルーツ,ハムにチーズ,卵に100フレッシュフルーツジュース。ゆっくりいただきました。

ホテルのエントランスとでも言うのでしょうか。本当におしゃれです。

町の中心地の広場の教会。

広場の周りです。

4月25日。この日はチャチャポヤスから標高3000mのクエラップ遺跡へ。
クエラップはプレインカ時代に造られた、幅100m, 長さ600mの高い城壁に囲まれた強固な要塞である。やがてインカ帝国に滅ぼされるが,インカ帝国ががここを攻めた時には周りを取り囲み、食料がつきて降伏するのを待ち,流血はなかったそうだ。
ペルーの人たちはやがてマチュピチュよりこちらの方が有名になると言っています。

早朝、チャチャポヤスから下って行く途中の景色。
街道を南下し,Tingo村からクエラップ遺跡に向かう道に入るとすぐ、Marca遺跡が道の向かい川に見える。これもプレインか時代の遺跡だそうだ。ちょっと見にくいが遺跡の上にある穴はお墓らしい。

Marca遺跡

クエラップ遺跡に向かう途中の景色。

ここで昼食の予約。予約しておかないと帰ってくる頃には閉まっているかもしれない。大きな厚い木の扉には,クエラップ遺跡の象徴の円錐形の家の彫刻がある。

クエラップに行く途中の景色。標高3000m近いのに山の上まで畑。
チャチャポヤスから車でいくこと3時間、やっと遺跡の駐車場に。ここからさらに遺跡までは約30分ほどの登り。シーズンには馬がいて、馬で行くことも出来るそうです。

駐車場から少し登って振り返ると…。赤い屋根はビジターセンターとと土産物店。そして中央は今建設中のロープウェイの駅。下のNew Tingo村とここを,今は車で2時間かかるところをわずか15分で結ぶとか。10月開業予定。ペルー初のロープウェイになるそうだ。

遺跡に行く階段には惜しげもなくこんな化石が入った石が使われている。

この日はいいお天気。標高3000mとはいえかなり暑い。30分と言われていたけど、でも1時間も歩いてやっと遺跡が見えて来た。

高い城壁のメインエントランス。でも今は修理中なので使えません。

さらにずっと城壁にそって行くと遺跡の入り口へ。

一番はじの入り口から入ります。入り口は奥に行くほど狭くなり,最後は人一人通れる位。

階段を上り,2層になっている要塞の第一層に。振り返ると今登って来た入り口が下の方に見える。円形の石積みは当時の住居跡。

遺跡内はあちこちで蘭が花盛り。


一本の木の枝に何種類もの蘭が。

これも住居跡。

遺跡内にはこうした幾何学模様がいくつか見られる。神の目を表すとか。

遺跡の保存状態はかなり良い。征服されたインカの影響を受けた住居は長方形。

これも何かの目だと説明してもらったけど忘れてしまった。


チャチャポヤス時代の住居は皆円錐形。隙間なくたっている。一軒だけ当時の家を復元してある。

いいお天気だったのに,遺跡の一番奥に着いた頃にだんだん雲行きが怪しくなり,雨が近づいて来るのが見えた。この辺りは雨はこんな風にやってくる。

遺跡の一画にはリャマが。

さて雨雲が近づいて来たと思ったらいきなり滝のような雨。バラバラ音がすると思ったら何と雹まじり。
雨の中滑らない様に駐車場まで戻るのに2時間。ついた頃には雨は小やみになったけどもうずぶぬれだった。
行きに予約しておいたレストランで遅い昼食。もう4時。ともかく寒くて持っていた服をすべて着た。

ここが建設中のロープウェイの下の乗り場。
ホテルに帰り着いて熱いシャワーを浴びてやっと一息。いい日だったけどやっぱり疲れた。

4月26日 ツアー最終日。断崖絶壁にうがたれた人型棺で有名なカラヒアに行きます。
チャチャポヤスからまず街道に出てそこから少し北上し,カラヒアに行く道に入る。つづら折りとはまさにこのこと、という程よく曲がりくねった道をどんどん登ります。

チャチャポヤス近郊の景色。
途中の村で昼食の予約をし,カラヒアに降りる入り口の村まで約3時間。馬を勧められたが道はさほど悪くなさそうだったので歩くことにしました。

お天気も良くさわやかな田園の中をひたすら下ります。帰りはこれを登る訳です。1時間ほどでカラヒアに。

人型棺は高い崖の中腹に。以前は6体あったが一つは壊れて落ちてしまったそうです。中にはミイラが。この地域にはこうした人型棺がかなりあるそうだがここが一番保存状態が良いそうだ。実はそれほど古い物ではなく,中にミイラの炭素年代測定でどうも15、6世紀の物らしい。

どこにこの人型棺があるか見えるでしょうか?中央の何となく白っぽいのがそれです。写真左側から崖の下の道を通り,振り返ったところ。

崖の反対側から、アップで撮るとこんな感じ。棺の上に乗っているのは人骨です。

この崖にはあと二つ埋葬場所があります。その一つがこれ。

そしてこれがもう一つ。

同じ崖にはオウムがたくさん住んでいて,その鳴き声のうるさいこと。

帰り道。だんだん雲行きが怪しくなって来てぽつぽつ。でも本降りになる前に,村で待っていた車にたどり着きました。車に乗り込んだとたんにものすごい土砂降り。ほっとしたのもつかの間、この狭い曲がりくねった道を,視界ももあまり効かない雨の中を無事帰れるのかしらと思ったけれど、ドライバーはプロでした。

お昼を食べたレストラン。この日もお昼は3時過ぎでした。
狭い道を抜け,街道に出る頃には雨もやみ,順調に帰り道を進んでいたのですが,突然行く手に車の行列,(と言っても5,6台ですが。)どうやら崖崩れで通行止めのようです。
車を降りて現場を見に行くと,ブルトーザーが一台せっせと道に落ちた岩や泥,木などをどけていました。雨で地盤が緩んだところに強風で崖が崩れたのだそうです。

ブルトーザーがあらかた路上の障害物をどけたところ。
そろそろ通れるかと思っていたら、よく見ると次から次へと崖が崩れ落ちてくるではないですか。
ああこれはもう今日はウエンボに帰れないかと思っていたら,いきなり道ばたで様子を見ていた人たちが一斉に車に走り始めました。崖はまだずるずる崩れているのに、通行にGOサインが出たのです。この機を逃したら次はないかもしれないと,皆一斉に車を出し,濛々を土煙が上がっているところを走り抜けて行きました。もちろん私たちもです。豪雨の中といい,この土煙の中といい,この辺りを走るドライバーは凄いです。
それから1時間ほどでウエンボにつきました。実に盛りだくさんの3日間でした。
ペルー旅 その2 ハチドリを追って。
Traveling in Peru Part-2, looking for Hummingbirds.
4/26 ~ 5/1 またウエンボです。
今回の旅の最大の目的はスパチュラテルのディスプレイ、求愛ダンス、を見る,ことでしたが思うような写真が撮れません。この朝はサントスがいつものレック(オスがメスのために求愛ダンスをする場所)ではなくもっと高いところのレックに連れて行ってくれました。朝5時半に起き,がんばって登りましたが,スパチュラテルは影も形もありません。仕方なく戻って,いつものレックで少し待ってみることにしました。
オスが一羽やって来てお気に入りの枝で踊り始めました。

すると,突然,メスがちょこんとその枝にとまったのです。
まだ朝早いのと,藪の中なのとであまりいい写真ではありませんが待ちに待った瞬間でした。

オスは大喜び。興奮してメスの前で尾羽を降って踊ります。

踊ります。


踊ります。

こんなにがんばったのにメスは行ってしまいました。でもその後もオスは一人でずっと踊っていました。私たちも、もしやメスが戻ってくるかとずっと見守っていました。
サントスが時間の取れる時に彼の農場に連れて行ってもらいました。

ここはスパチュラテルがすんでいる原野。サントスはこの中にスパチュラテルの姿を見つけます。

どこにいるか分かりますか?写真中央。左を向いてとまっています。右下にしっぽの先の丸いウチワが見えます。これは望遠で撮った物をさらにトリミングした物で,これを肉眼で見るサントスはいったいどんな目をしているのかと思います。

もう少し近くに来たところです。この花が好きなようです。

もう一枚

原野には野生の蘭もたくさん咲いていました。
ウエンボはコーヒーをたくさん栽培しています。実はコーヒーの花をハチドリが好むので植え始めたのだそうですが,どうせなら収穫して収入の一部にしようと,毎年いろいろ工夫して収穫量を上げる努力をしているそうです。

コーヒーの実です。ここは標高が高いので日本でよく飲まれているアラビカ種は育たないのでここ特有の物だそうです。

コーヒーの実の収穫。

コーヒーの種の周りの果肉をこの機械でつぶして取り除きます。上のみどりのところに実を入れ,黄色い車輪みたいなところについているハンドルを回すといらない果肉がとれて、種は真下の袋の中に落ちます。

種は良く水洗いし,中に身が入っていない種は水に浮くのですべて取り除き、広げて天日干しし,売るのだそうです。コーヒーを栽培し始めた年はせっかく収穫した種のうち,半分以上は中が空で水に浮いてしまい、捨てなければならなかったそうです。今でも2割位は捨てるそうです。コーヒー作りも楽じゃありません。

サントスと娘のジェニー。実はお腹を壊し4日間も入院していてやっと退院出来ました。帰って来てからはいつもお父さんについて歩いていました。

ジェニー。病み上がりなのでちょっとだけ元気がないです。
さてこの後は最後の訪問地ワカンキです。
If you click 次のページ at the bottom, you can see the previous page.
Please have a look at more.
ペルー旅 その2 ハチドリを追って。
Traveling in Peru Part-2, looking for Hummingbirds.

5/1 ~ 5/8 最後の鳥見の場所、ワカンキです。
一年を通してみられるハチドリの数29種類。まさにはちどりパラダイスです。まずは美しいハチドリたち見て下さい。

ここで一番有名なRufous Crested Coqutte

Rufous Crested Coqutte ♂ vs ♂

Rufous Crested Coqutte ベルベーナの花の蜜を求めて。
。

"Black Throated Mango ♀です。

"Black Throated Mango ♂ です。

"Black Throated Mango これも♂です。一緒に写っているのはGolden-tailed sapphire の♂と♀。

Black Throated Hermit

Long-tailed Hermit

これも Long-tailed Hermit

Golden-tailed Saphire

White-necked Jacobin ♀

White-necked Jacobin ♂広げた尾羽がスカートのよう。

Saphire-sprangled Emerald

Whitechined Sapphire今回初見です。

Violet Headed Hummingbird これも今回初見です。

Long-Billed Star-throat
Waqanki will be continued. Please visit again.
ワカンキまだまだ続きますが,また後ほどアップします。

ワカンキはハチドリだけでなくほかの鳥も来ます。
フィーダーで鳥見をしていたら突然Paradise Tanagerの群れが近くの木にやって来ました。その後には,Black-faced Dacnisの群れが来ました。

Paradise Tanagerです。

こちらがBlack-faced Dacnis
ワカンキは蘭園としても有名です。





ワカンキの近くには 「Casa de Seizo」という宿があり、そのレストランはモヨバンバで一番だと聞いていたので,機会があったらぜひ行ってみたいと思っていました。
ぶらぶら歩いて行こうとしたら、ワカンキでいつも食事を作ってくれているエステルにばったり会い、ちょっと分かりにくいので,彼女の弟が車で送ってくれることになりました。とても暑い日だったので送ってもらって助かりました。

レストランの前の池。大きな池が二つあり、そこでエビや魚を養殖しているそうです。
昨年の11月に大雨が降り、あっという間に川が増水、崖が崩れ、池は埋まり、母屋はかろうじて被害を逃れましたが、池の周りの小屋等は殆ど埋もれてしまったそうです。当時宿泊していたアメリカ人たちは、一夜明けたら部屋の前のこのきれいは池が消えて泥と倒木で埋まっていたのです。
今年の4月、私たちが来るちょっと前にも大雨があり、街道沿いで何と64カ所の崖崩れがあり、道は寸断。3日ほど閉鎖されていたそうです。

観光客が来ると、池にアミを投げて魚を捕まえ、その場で料理してくれます。

ティラピアの刺身と酢締め。煮魚にご飯はもちろん日本米。本当においしかったです。

宿のご主人の省三さんと、奥さんのアケミさん。素敵なご夫婦でした。

帰りに庭で採れたカカオをいただきました。カカオはもちろんその種からチョコレートを作るのですが、種の周りに白い綿のような部分があり,これが甘酸っぱくておいしいのです。でも大部分を占める厚~い皮?は食べられないのだそうです。つまり殆ど食べるところはなくてなんだかとても、もったいない気がしました。
次回はワカンキ最後の日,ワカンキの人たちと、ここであった人たちを紹介します。
ペルー旅 その2 ハチドリを追って。
Traveling in Peru Part-2, looking for Hummingbirds.
5/8 ワカンキ最終日。
前の晩、総勢13人の大家族が一泊ワカンキで始めてほかのツーリストにあった。。
いつもは私たち2人だけでひっそりと朝食をとるのだがこの日はエステルとカリー2人で13人分の朝食を用意していた。実はこの日は母の日。6人の母のために,母の日のお祝いで一泊の家族旅行を計画したのだそうだ。しかもたまたまこの日は彼女たちのお母さんの誕生日。そのお祝いもかねているとか。子供と夫たちがプレゼントや冠を用意し、賑やかなこと。本当に楽しそうに良く笑う人たちでした。

Celebrating the mothers' day for six mothers and the birthday of their mother.
陽気な大ファミリー。後ろの列、右から4人目がみんなのお母さん。良く覚えていないけど84才のお祝い(?)

キャラキャラ笑いながら,携帯で写真を撮り合っていた。
大笑いをした後は、教会に行くと言って2台の車に分乗して、あっという間に去って行った。
この日は私たちもワカンキをたってタラポトからリマへ。名残惜しいけど、ワカンキの大ファミリーと写真と取ってお別れ。

ペルーのビッグファミリーの中心はどこもお母さん。この日は母の日だからここでも大きなお祝いの準備をしていた。
そのお母さんの孫たち。

ワカンキのお母さんの子供は8人。左から、多分三男のManuel, 末っ子のCaridad、彼女が予約の受付をしている。お母さん。Midori, Mariaの旦那さんとMaria, そして長女のEster. 食事は彼女が作る。

カリーと彼女の息子。知らない人の顔が見えるとすぐ隠れてしまうのでなかなか顔が見れない。やっと撮ったのがこの写真。このあとも泣き出してしまった。

恐いもの見たさで私たちを見るけどやっぱり怖いからすぐ隠れる。既に顔は半分泣き顔。

部屋の前に置いた私たちの荷物。
実は予約していた車がちっとも来なくて、エステルが旅行社に電話してくれた。なんとか45分遅れで出発。

道々Keikoの名前を壁に書いた家がたくさんあった。彼女の人気のほどが伺える。

ここにもKeiko.

街道沿いのドライブイン。

ワカンキは標高やく800mだが山の中なので朝晩は結構涼しかった。ワカンキを出て山をどんどん下ると景色はトロピカル風になり気温もぐんぐん上がる。
空港のあるタラポトは死ぬほど暑い。

空港の中は一応クーラーが入っているけどあまり効かない。
すると突然のヒョウと激しい雨。雨になる前に空港について本当に良かった。
空港の滑走路は瞬く間に洪水。でも雨はほどなく終わって、飛行機は殆ど遅れることもなくやって来た。雨上がりの滑走路を歩いて機に乗り込む。

飛行機から。眼下には蛇行して流れる川。これがアマゾンの源流の一つだろうか。川の向こう,白い雲の下は大雨が降っているのがよく見える。
機は遅れることなくリマ到着。迎えに来ていたホテルのタクシーにも無事会え、まだ明るいうちにホテル着。リマは高層ビルが建ち並び、車が溢れる大都会。もう全く別世界だ。今朝までの鳥と大自然に囲まれた世界が遠くに感じられる。後はリマに4泊して帰国。
次回はペルー旅行最後の締めくくりのリマ滞在記です。
ペルー旅 その2 ハチドリを追って。
Traveling in Peru Part-2, looking for Hummingbirds.

5/8~12, リマ滞在。
4月6日に日本を発ち,ペルー北部をハチドリを追って来た旅ももう終わり。
リマでは、Kathy のお姉さんのPatty が昨年同様あちこち案内、してくれ,ご両親、ご主人、娘さんにも会い,旅の最後にすばらしい思い出のページを付け加えてくれました。

リマの海岸。このテントがサーフィン学校だそうです。テント一つで学校一つ。海岸像に何十とテントが張られていました。サーフィンはペルーでも人気があるそうです。今年は5月になっても雨が降らず暑くて、海岸沿いの崖の草はかなり茶色く枯れ,花も咲いていませんでした。海辺の浜には広い公園や催し物場、サイクリングコースがあり、早朝などはかなり沢山の人が走っているそうです。

El Salto del Fraile(修道士の飛び込み)と言う名のとても古いレストランだそうです。なぜこんな名が着いているのかというと、昔、修道士がこのレストランの前の岩場から海に飛び込んだのだそうです。そのために今でも修道士の格好をした人が腰に縄をつけこの岩場から海に飛び込んで見せるのだそうです。飛び込んだ後は、上の人が縄を引いて引き上げます。

私たちが行った時にはレストランはまだ閉まっていてこのイベントも見られませんでしたが、崖の上の岩の杭に、海まで届いているロープだけは見ました。写真はレストランの下の岩場の崖。矢印のあたりに杭があってロープが海までたれていました。

修道士が飛び込んだ岩場まで降りてくると、リマの海岸線がよく見えました。この辺りはずっと乾いた丘が海まで迫っていました。

Patty のご両親とランチ。サンマルティン広場に面した有機野菜で有名なレストランだそうです。フレッシュ野菜と、茹で野菜を合わせたサラダがしみじみおいしかったです。

Causa de quinua con palta. と言うメニュー。つまりキヌアとジャガイモとアボガドのサラダです。これもまたしみじみおいしかったです。
こんなおいしい物が食べられるなんて、本当にリマは大都会だと思いました。

こちらはマヨール広場。木造の出窓の彫刻が美しい大司教の宮殿。大聖堂はこの隣にあります。

大聖堂の中。

マヨール広場の後はぶらぶらと旧市街を歩き、図書館まで。実は図書館は一階が鉄道の駅につながっていて、突き抜けて行くとカフェがありその先はすぐ線路。カフェからはサンクリストバルの丘がよく見えました。丘へ行く道沿いは治安が悪いので、この線路の向こうの公園から直接丘に行けるロープウエィを,今建設中だそうです。そのため公園,金網の向こう、は今は閉鎖されてました。6年前はこの公園をぶらぶらしたのですが….,今は入れません。

夜のマヨール広場。観光の白い馬車がきれいでした。
マヨール広場からは観光路面電車でサンマルティン広場に戻りました。

バスのそばには風車売りが。バスに乗っていた女の子が風車を欲しがったので両親が買ってあげることに。ところが風車を女の子に渡したとたんバスは出発。カザグルマ売りは急いでバスに飛び乗りなんとかお金を払ってもらえました。風車を買ってもらって幸せいっぱいな女の子とその両親
この後はいよいよペルーの民族ダンスを見に行きます。

Patty がペルーのダンスショーを見られるレストランに連れて行ってくれました。ショーは夜8時半から。正面かぶりつきの席でした。
これはペルー海岸地方のダンス。

これも海岸地方のダンス海岸地方は一般にドレスを来て踊るそうです。

これはアマゾンのダンス。

ダンスとダンスの間には演奏があり、お客さんが舞台に上がって思い思いに踊ります。ペルーの人は本当に踊りが好き。

ハイライトはプーノ、山岳地方のダンス。悪魔のお面をかぶって踊ります。日本で言えばなまはげでしょうか。



Patty と彼女のご主人、そして、娘さん。
ところでこのレストランはスニーカーでは入れません.皆さんほぼ盛装。ただしツーリストの場合はokでした。
翌日

リマ市の北、カジャオにあるフェリペ砦。昔、スペイン軍がインカ帝国から奪った金銀財宝をこの砦に保管したのだそうです。そのため常に海賊がこれを狙っていたそうですが、遂に一度も破られなかったそうです。

砦の中では、子供向けに海賊の扮装をした語り部がジェスチャーたっぷりに語り、子供たちは目を輝かせて聞き入っていました。でもスペイン語だったので話はさっぱり分かりませんでした。その後、海賊用の黒い眼帯をして、剣を持った子供たちがたくさん歩き回っていました。語り手が上手だとおもちゃがたくさん売れるのですね。海賊と一緒に記念撮影。

カジャオの El Punto にあるセビッチェのお店。エル プントは新鮮な魚介類で有名。この辺りの海岸線にはずらっと海鮮のレストランが軒を連ねていました。その一軒に入ってランチ。

セビッチェです。一人分だけどたっぷり二人前はありました。
この後は動物園に行き、ペンギンと

何とペルーの国鳥であるアンデス岩鳥を間近に見て、スーパーで買い物をし、空港のホテルまでPatty に送ってもらいました。
空港ホテルに一泊。
5/12 朝カウンターに行ってフライトのチェックインし、ホテルに戻ってゆっくり朝食をとり、時間までくつろいでそれからゆっくりゲートに。
ここからメキシコシティーまで6時間。メキシコシティーでは中南米からの旅客はすべて別の入国ゲートに案内され、預け入れ入れ荷物を一旦受け取り、手荷物、預かり荷物すべて入念にチェックしてから入国。これは麻薬の持ち込みに対する検査のようでした。次に電車に乗って別のターミナルに行き、こちらは安全のための検査をしてチェックイン。ここまでにゆうに2時間半はかかりました。さらに待つこと7時間。メキシコシティーからは15時間50分5月14日朝無事成田着。
長いようであっという間の鳥見旅でした。昨年あった人たちや新しい人たちに会い、すばらしい旅でした。
長いこと読んで頂いてありがとうございました。
Thank you very much for reading our travel blog. Next we will put some photos hummingbird which we haven't shown to you yet.
この後はペルーのはちどりダイジェスト版をのせる予定です。又ぜひ訪ねて下さい。
ペルー旅 その2 ハチドリを追って。 Traveling in Peru Part-2, looking for Hummingbirds. その2 ハチドリを追って。 Traveling in Peru Part-2, looking for Hummingbirds.
5月に帰国以来続けて来たペルーの旅もそろそろ終わりです。リマでの滞在を含めて約40日間の旅で出会えたハチドリたちは何と50余種!すばらしい旅でした。最後に今回の旅の行程を地図で紹介します。 長い間私たちのブログを訪ねて下さってありがとうございました。次回は日本の旅や鳥たちを紹介していきたいと思います。
After coming back from Peru in May, we continued this travel blog. Now we are going to finish it. During the 40 days in Peru, we met more than 50 species of Hummingbirds. We are very happy. Lastly I want to show you the exact map of where we visited. Thank you very much for visiting us. Next we will write travel in Japan and birds in Japan.


以下は、ペルー北部の旅、まだアップしてなかったハチドリたちの紹介です。ずっと下までスクロールして頂ければ旅日記になります。
I finished our travel blog in peru but there are still many photos which I haven't uploaded yet so I want to put them little by little. Please visit us sometimes.
今回紹介するのはHermitたち。種類は多いですが長くてカーブした嘴を持っているのが特徴です。ここでは今回のペルーの旅で見た5種類紹介します。

まずGreen Hermit.. その名の通り緑色の背中と白っぽい腹。尾羽の白黒のコントラストもきれいです。体長13~14cm, 体重4~7g. 撮影場所は,AguasVerdes と Fundo の間にあるVenceremos という標高1500mの保護区です。

Green Hermit.

Green Hermit. 木にとまっているハーミットを見たのは始めてです。

こちらはTawny-Billied Hermit. あまりはっきり見えませんが長い嘴の下半分は赤っぽい色をしています。体全体も茶色っぽいです。

こちらもTawny-Billied Hermit. Green Hermit よりはやや大きい目です。

ハチドリの舌は嘴の2倍ぐらい。この舌で蜜をなめるのです。別に嘴をストローの様にして蜜を飲む訳ではありません。

こちらはReddish Hermit。ハーミットの中では小さめで、体長が8~9cm。体重2~3gくらい。Aguas VerdesにあるBosque arena blancaと言うところで撮りました。

こちらもReddish Hermit.

こちらもReddish Hermit.

こちらはBlack-Throated Hermit。Reddish Hermitより大き目で10~11cm。その名の通り喉が黒っぽいです。標高800mくらいのWakankiで撮りました。
次がBlack-Throated Hermit。大きさは10~11cm。その名の通り喉が黒っぽいです。

こちらもBlack-Throated Hermit。

こちらもBlack-Throated Hermit

こちらは Long-Tailed Hermit。尾羽の真ん中に白くて長い飾り羽があります。今回見た5つのハーミットの中では最大。 15~16cm。体重4~6gぐらいだそうです。飛ぶ姿はなかなか豪華です。それでも雀は体長15cm、体重約25gよりはずっと小ぶりです。

こちらも Long-Tailed Hermit。一緒に写っているのは、Golden-tailed Sapphire です。

こちらは再び Reddish Hermit. 小さいので動きが早く小回りも利くのでいろいろがポーズをとります。

こちらも Reddish Hermit です。
こちらはBlack-throated Mango. 喉から腹にかけて黒い帯があるのが特徴。雄と雌で色が全く違いますがどちらも華やかな色で実に美しいです。大きさは体長が11~12cm。体重7gくらい。中ぐらいの大きさですがそれでも雀(体長15cm、体重約25g)と比べれば小さくてずっと軽いです。

これは雄。赤紫の尾が透けてきれいです。一緒に写っているのはGolen-tailed Saphireです。

こちらは雌。雌は、グリーンの体に白い喉。それに黒いネクタイ。尾はオレンジに近い赤です。

こちらも雌。一緒に写っているのはやはりGolen-tailed Saphireです。

こちらは、右下の、尾にピンクが見えるのが雄。あとの2羽は,黄金色の尾と青い頭のGolen-tailed Saphire。興奮して口を開けています。

こちらは雄。動きが速くて写真に撮るのが大変です。

左側が雄。一緒に写っているのはやはりGolen-tailed Saphireです。


こちらも雄。 実の良く動いてアクロバット的なポーズをとります。

こちらも雄。
こちらはWhite-chined Sapphire. 標高約800mのワカンキで見た子で今回初見でした。濃紺の頭、緑に輝く背中から尾にかけてはブロンズ色。真っ赤な嘴。名前は「白のど」、ですが、実際には動きが速くて殆ど見えませんでした。似たようなもう一つのはちどりと比べて喉がちょっと白いようです。これも小さい子で、体長8~10cm, 体重3~5gだそうです。

White-chined Sapphire 一緒に写っているのはハチです。

White-chined Sapphire

White-chined Sapphire 一緒に写っているのは、Golden-tailed Sapphire です。ちょっと白っぽいので多分♀です。

White-chined Sapphire

White-chined Sapphire こちらも一緒に写っているのは、Golden-tailed Sapphire です。

White-chined Sapphire 木にちょこんとおまって振り向く姿もまた愛らしいです。
こちらは標高1000mぐらいの Aguas Verdes にある Bosque arena blanca で見た Golden-tailed Saphire の紹介です。
その名の通り金色の尾と青や緑に輝く羽を持ち、 小さいハチドリの中でもさらに小さい子で、体長9~10cm、体重4~5g。前にも書きましたが雀は体長15cm,でも体重は25gくらいなので、雀の5分の1くらいということになります。今回は木の葉や枝と一緒に取りましたので、このこの小ささを感じて頂ければと思います。

蜜を求めて花に。

小枝の先にちょこんととまっている姿が愛らしいです。オスです。頭から尾にかけて、青、緑、金(赤)の3色の輝く羽に覆われています。

こちらもオス。

日本でも見られるランタナの花も結構はちどりに人気があります。

この子はメスです。オスが全身が3色の輝く羽に覆われているのに対し、メスはちょっと白っぽい胸で、全体に穏やかな色合いです。

遠くから見るとキラキラ輝いて愛らしいですが、アップにすると結構リアルです。額の羽は、興奮した時には自身を大きく見せるためでしょうか逆立ちます。
嘴からでているのは舌で、実はハチドリの舌は伸縮自在で嘴の2倍ぐらいまで伸びます。嘴を花に差し込み,長い舌を出して蜜をなめるのです。1秒に10回ほど舌を出し入れ出来るそうです。
こちらは、やはり 標高1000mぐらいの Aguas Verdes にある Bosque arena blanca で見た Blue-fronted Lancebill と Green-fronted Lancebill です。長い、やや上向きにそった嘴が特徴です。くりっとした黒目とても愛らしいです。色がちょっと濃く、小さめなのがのがBlue-fronted Lancebill ,体長10~11cm, 体重約4g,Green-fronted Lancebill はやや大きめで色は薄めです。

Blue-fronted Lancebill です。背景の中ののピンクはベルベーナの花です。

これもBlue-fronted Lancebill 。実は額が青く光るのでこの名前なのですが、なかなか見られません。

Blue-fronted Lancebill です。額は青というより紫です。

こちらは多分Green-fronted Lancebill 。実はガイドさんでもなかなか見分けるのは難しいそうです。

こちらははMarvelous Spatulatail の紹介です。Huembo,ウエンボからポマコチャ村あたりだけでしか見られません。私たちの憧れのはちどりで,この子を見るためにこのペルー北部を訪ねました。
We visited north part of Peru twice to see Marvelous Spatulatail
生息地域は限られていてポマコチャ村の近くの40haが保護区として確保されていますが、少しづつ木が切られ、農地が増え、保護区は減りつつあります。絶滅危惧種で個体数は1500羽を下回ると言われています。体長15cm(嘴から尾の先まで), 体重約3~4gだそうです。

サンロレンソというウエンボの山小屋よりはだいぶ高いところです。

この日は雨でしたが、ホクシャの大きな茂みにひっきりなしに来ました。

これはウエンボで。珍しくオス同士がにらみ合いをしていました。夕方遅い時間だったのでかなり暗かったです。

こちらもウエンボ

ウエンボです。

優雅に舞うスパチュラテルです。
こちらは
Waqanki で見たRufous-crested Coquette です。とてもちいさくて、体長6~7cm,, 体重2~3gだそうです。 オレンジ色の冠を広げて枝にとまる姿は、いつまで見ていても飽きないです。

冠の美しいのは♂です。

こちらも♂

後ろ姿もどうぞ。腰の白い帯かわいいです。

なにをしているのかよくわかりませんが時々こんな格好をします。縄張りを主張しているのでしょうか?

正面から見ると胸がキラキラ光るのですが、難しいです。

ベルベーナの花に来ると聞いてじっと待っているととうとう来ました。

こちらは♀。冠はなくずっと地味ですが、やはり戦います。この写真はワカンキではなく、Aguas Verdes の Bosque arena blanca と言うところです。
こちらは Wire-cresed Thorntail. その名の通り、針金のような頭飾りと針のような長い尾が特徴です。大きさは、嘴から尾の先まで、約7.5~11cm. 重さ約2.5g.つまり壱円玉2個半。準絶滅危惧種だそうです。標高約1000mの Aguas Verdes にあるBosque arena blanca と言うところで見ました。

Wire crested Thorntail

Wire crested Thorntail

これは正面から。ハチドリはだいたいどれも正面から見るとキラキラ光ります。

Wire crested Thorntail これでもハチドリ。

Wire crested Thorntail アップにすると、愛らしいというより……….。
こちらは、Long-tailed Sylphです。
フンド アルト ニエバ (Fundo Alto Nieva)で撮りました。ブルーの尾羽がとてもきれいです。ハチドリとしては大きくて、体長(くちばしの先から尾羽の先まで)約19cm。体重も5~9g とかなり重いですが、それでも日本の雀(25g) よりはずっと軽いです。
これと下の一枚は尾羽が十分ながいので大人。
