Rufous-breasted Hermit
ムネアカハチドリ
Glaucis hirsutus
英名でHairy Hermit の別名をもつムネアカハチドリは、よく似ているがわずかに小型のブロンズハチドリとひじょうに近縁な種。オスもメスも背側は濃い緑色、腹側は赤味がかった褐色で、長く下向きに湾曲したくちばしをもつ。メスのくちばしは湾曲が強く、やや短い。頭頂部と顔は暗色、目のまわりとくちひげ状に白っぽい筋が入っている。メスののどと胸はやや明るい色。尾羽は中央が緑、外側が赤っぽく、全体に先端に向かって暗色の帯があり先端は白い。オスのくちばしは上下とも、メスは上だけにぎざぎざがある。小さいクモや昆虫の他、ヘリコニアを主にさまざまな花の蜜をとる。植物繊維やコケを巣材にして円錐形の巣をつくり、張り出した木の枝や葉、人工物から、地上1~2mの高さに吊るす。2つの亜種が見つかっており、hir-sutusが南アメリカ本土、insularumが 西インド諸島に生息する。いずれもその生息域ではよく見られるが、その数は減っていると考えられている。
分類
ユミハチドリ亜科
分布
亜種hirsutus: パナマ、コロンビア西部からベネズエラ、
ギアナ地方、ブラジル、ボリビア北部
insularum:グレナダ、トリニダード島、トバゴ島
生息環境
標高0~1,000mの湿気の多い密林およびその林縁、
灌木地、沼地、川に隣接する下生え
大きさ
全長10~12cm、体重5~8g
保全状況
低懸念 (LC)
美しいハチドリ図鑑
グラフィック社
より