Little Woodstar
バラノドチビハチドリ
Chaetocercus bombus
ごく小さい、丸みを帯びたからだに対して、大きな頭をもつハチドリ。オスは目のさめるような赤いのどと、とがった尾羽をもつ。オスもメスも腹側は淡い黄褐色で、背側は緑色だが、メスは茶色みを帯びる。飛行中の様子はマルハナバチにそっくりで、学名もマルハナバチの属名Bombusに由来する。あまりに小さいからだとその飛び方のために、人の目にも、なわばり主のハチドリの目にもとまらないことが多いが、よく見ると森の低層で花の上をホバリングしたり、突き出た高枝にとまったりしている。リュウゼツランやイガ、パリコウレア、プサミシアなどの花を訪れる。珍しい種で、その数は減少している。分布はこまぎれに分断化されていると思われ、生息環境は森林破壊におびやかされ、それを反映して保全状況は危急種とされている。効果的な保全策のためにはまず、生息数の総合的な評価が求められる。
分類
ハチドリ亜科
分布
コロンビア南西端からエクアドル西部、
ペルー北部にかけてのアンデス山中、
エクアドル東部、ペルー北・中部
生息環境
標高0~3,000mの多湿と
中湿の中間の落葉樹林
大きさ
全長6~7cm、体重不明
保全状況
危急 (VU)
美しいハチドリ図鑑
グラフィック社
より