Brown Violetear
チャイロハチドリ
Colibri delphinae
他の近縁種と比べてはるかに地味な姿をしている。主に褐色がかった灰色で、背の下部と腰の羽には1枚ずつ黄色がかったふちどりがあってウロコのように見える。のどの輝く青緑色と、耳から首の横にかけての玉虫色光沢のある濃い紫色が、アオミミハチドリ属の典型的な特徴を示している。主に林冠で採し、
着生植物や、インガやクルシアなどの樹の花から蜜を得る。ふだんはなわばりを守ることはないが、ときに自分より小さいハチドリを攻撃し追い払う。樹冠の高さで空き地の上を飛んだり、水の上を飛んだりして飛翔昆虫を捕食する。オスは樹冠の中で8羽程度までの小集団をつくってさえずり、メスを誘う。巣は小さなカップ形で、低い灌木の枝に鞍掛け型にのせてつくる。生息域は広いが、他の同属のなかまと比べて森への依存度が高く、森林破壊が進んでいる地域では減少している。
分類
マルオハチドリ亜科
分布
グアテマラ、ベリーズから中央アメリカを経て
コロンビアへかけて、南へ下ってエクアドル中部から
ペルー東部、ボリビア北部、東はベネズエラ、
トリニダード島、ガイアナ、ブラジル東部
生息環境
標高100~2,800mの林縁、
空き地、農園、二次植物群落
大きさ
全長11~12cm、体重6~7g
保全状況
低懸念 (LC)
美しいハチドリ図鑑
グラフィック社
より